こんにちは、suzukaです。
今回ご紹介するのはこちら。
『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』
当書は、今話題のアンデシュ・ハンセン著の『スマホ脳』、『ストレス脳』、『最強脳』や、ドラゴン・タトゥーの女で有名な『ミレニアム』シリーズの訳を手掛けるスウェーデン在住の翻訳家さんが執筆しました。

理想の子育て環境を求めて、東京からスウェーデンに夫と娘と共に移住。
日本での子育てとスウェーデンでの子育てに、どのような違いがあったのか?
日本からスウェーデンでの生活に、どのような変化があったのか?
分かりやすくエッセイにして、スウェーデンへの移住までに至る経緯や子育てについてまとめられています。
本記事では、そんな『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』の概要と私が着目したポイントをご紹介します。
ぜひご覧ください。
こんな方にオススメ
- スウェーデンまたは海外の子育てに興味がある。
- 海外への移住や生活に興味がある。
- 実際にスウェーデンで子育てをしている者の経験談を聞きたい。
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『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』の概要
書籍情報
題名: 『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』
筆者: 久山葉子
出版社: 東京創元社
発行年月日: 2019年6月20日
ページ数: 268
目次
- はじめに
- スウェーデンに移住を決める
- 見知らぬ街での新生活
- とうとう保育園に入園!
- スウェーデンで子育てするということ
- 本当のところ、スウェーデンって住みやすいの?
- あとがき
あらすじ
1歳の娘の理想の子育て環境を求めて、9年前、家族3人で東京からスウェーデンへ移住した著者。スウェーデンの保育園に持っていくものは? 育児休暇は何日とれて、その間のお給料は? スウェーデンのママたちに教わった手抜きメニューって? 実際に日本から移住した著者だから書ける、スウェーデンで暮らして良かったところ、悪かったところ。無理なく共働きで子育てできるとされる国での移住・子育て・日常生活を綴った、楽しく気軽に読めるエッセイ。
『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』のポイント
分かりやすい言葉で綴られたエッセイ
堅苦しく難しい専門用語などは使われておらず、分かりやすい言葉で綴られたエッセイ。
「残りは明日に読もう・・。いや、やっぱり次の章まで・・・。」
と思いつつ、著者のスウェーデン生活に目を離すことができずに、結局最初から最後まで読み進めてしまう。
「海外移住するのにダンボール70箱も送るの・・・?」
など親しみが感じられるようなエピソードもあって、まるで友人から送られてきたスウェーデン生活レポートを読んでいるような気持ちになります。
もちろんスウェーデンの子育てに取り巻く環境や法的措置についてなどについても紹介されており、スウェーデンの社会システムについて理解を深めることができます。
それもただの専門的知識の羅列ではなく、著者の実際の生活に関連する形で分かりやすく紹介されているので頭にも入ってきやすいです。
なのでスウェーデンの福祉や育児などに興味があるけれど、専門書に手を伸ばせていないという方には、スウェーデンの社会システムに関する超入門書というような形で活用できるかもしれません。
既にスウェーデンの社会システムには知見があるという方にとっても、実際のスウェーデン生活を垣間見ることができるのは有益であると思います。

普段読書をしない方にも読みやすいのが魅力!
日本での子育ても経験した著者がだからこその経験
スウェーデンに移住したのは、娘さんが1歳11ヶ月の時。
つまり著者はスウェーデンだけではなく日本の子育て経験もあるため、実際に経験した日本での子育て環境と比較してスウェーデンの実情を紹介してくれています。
子育ては保育園、育児休業、医療など様々な要因が交錯しているため、必ずしも全てにおいてスウェーデンが優れているというわけではないと言えないでしょう。
「日本ではこれが大変だったけど、スウェーデンではこうだから子育てが楽になった」や、逆も然り。
日本のメディアではスウェーデンのシステムが賞賛されることが多いようなイメージを持ちますが、当書では著者が目にしたスウェーデンのありのままの姿が描かれています。
特に興味深かったのはスウェーデンと日本の保育所のシステムの違い。
筆者の経験談を読んで、日本の保育所は決まりが多いことで家庭と保育所自身にいらぬ負担がかかっているのではないか、と疑問に思いました。
本文で注記されているように、スウェーデンでも日本でも保育所によって様々なルールや方針が設けられているのでどちらが良いというのは断定するのは難しいでしょう。
しかし筆者の娘さんが通っていたスウェーデンと日本の保育所の違いには大きく驚かされました。
そして次に興味深かったのは、スウェーデンの育児休業制度。
子どもとの時間を作るには、就労先からの理解、社会からの理解がなければ、いくら育児休業システムがあったとしても難しい。
また、それ以前に日本の育児休業制度に抜け目はないのか、スウェーデンに倣うべき点があるのではないかと考えさせられます。

日本とスウェーデンの子育て経験があるからこその視点・経験が描かれています。
日本人夫婦のスウェーデン生活
筆者は日本人、夫も日本人。つまりスウェーデンへの移住は両者にとって第3ヶ国への移住ということになります。
いくらその国に住んだことがある、または旅行したことがあると言えど、お互いにとって外国となる国での生活を始めるのはそれ相当の勇気が必要だろうと思います。(いくら夫さんが海外生まれだとしても)
第3ヶ国の地に足をつけて生きていくのは並大抵の努力では上手くいかないのではないかと思いますが、それを実行された3人(もちろん娘さんも)は率直にすごいな〜と感じました。
あとは著者の夫さんのキャラクターが強い。
海外への移住ってそんなにトントン拍子に決まってしまうんだな〜と驚くのと同時に、夫さんのバイタリティー溢れる行動力には目が離せませんでした。
海外に住むにはこれぐらいタフじゃないといけないんだなとも思わされたので、スウェーデンや他国への移住に興味がある方にとって、その点における大事な精神面も学べるのではないかと思います。

当書は子育て・移住奮闘記でもある。
著者がすごく努力してきたのだと感じられるからこそ、子育てに疲れている方や海外生活が辛い方にとっても支えになるような本かと思います。
まとめ
以上、『スウェーデンの保育園に待機児童はいない: 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし』をご紹介しました。
日本人だからと言って、子育て場所は日本だけに限らない!
人生の選択肢を増やすのも良い機会かもしれませんね。
皆さんも、ぜひご一読ください。
では、本記事をお読みになっていただきありがとうございました。Tack och vi ses!
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